港の潮風が肌を刺す12月。令和元年も師走の横浜関内にてジャズピアノクラスの恒例ライブイベント”JazzPianoLive”を開催しました。スタンダードナンバーを中心にポップスやクラシックのジャズアレンジも織り交ぜた出演者10名によるステージ。忙しい時期にも関わらず大勢のお客さんにお越しいただきありがとうございました。今年はお店のキャパを越えてしまい混み合った店内でご不便をお掛けしてしまいましたが皆様のご協力に感謝いたします。チビっ子たちはステージの前にゴザというスタイルになってしまいましたがパパやママの演奏に目を輝かせカラダを揺らす姿が印象的でした。少々窮屈ではありましたがお隣さんやステージと隔たりのない和やかな空間に流れるストイックなジャズはどこか人間臭く暖かくもあり。
そんな音を出すまでには皆さん山あり谷あり。長期出張や引っ越しや、、それぞれに仕事や家庭のあるなかでステージへ向け大変なこともあったと思いますが、あんなに緊張したのに?終えてみると不思議とちょっぴり寂しくなったりもして。音を選ぶことと伝え方。終わりなき世界ですが今日のジャズを楽しみながら明日の音に繋げ、人生が進行形であるように来年はまたその時の音を楽しむ。今日のステージがきっとその大きなヒントになることと思います。”ジャズをトリオでやる”なんて文字で書けば簡単なのですがやってみると沢山の発見と感動と。何度ガイドブックに目を通しても写真を眺めても山の頂に立ったときしか見れない景色みたいな。そんなことを想うと音楽って素晴らしいですね滑落の危険もないし!とかそういうことではなく、、やっぱり楽しいものなんだと改めて心に染みた冬の日曜日でした。
20~70代と幅広い出演者の世代を越えた交流も楽しいですね。今年は4名の方が初出演となりましたがその中からジャズピアノ歴6ヶ月メンズM君の枯葉。3歳のジュニアが小さなカホンを持参という仕込み?で急遽パーカッションを交えてみたSO TENDER。A.C jobimの命日に捧ぐべく選曲されたというジョビン・ナンバーWAVE。この3曲をステージの様子としてピックアップ。最後はゲストにトロンボーンTORUさんを迎えたクリスマステイクで心が暖まりました。
当日演奏した曲 全20曲(3ステージ)
- IN YOUR OWN SWEET WAY
- SHE (Charles Aznavour)
- AUTUMN LEAVES
- DANNY BOY
- THE SHADOW OF YOUR SMILE
- MY FOOLISH HEART
- MY ONE AND ONLY LOVE
- MONK’S DREAM
- WISPER NOT
- WHAT ARE YOU DOING THE REST OF YOUR LIFE?
- LULLABY OF BIRDLAND
- SO TENDER
- SUMMER TIME
- BREAKFAST SONG (コクリコ坂から)
- IT HURTS TO SAY GOODBYE (Francoise Hardy)
- AS TIMES GOES BY
- ROUND MIDNIGHT
- WAVE
- RAINDROP (Chopin)
- STOLEN MOMENTS/Xmas Take ※Quartet
(B) NAN TNARK (Dr) TAKI TANABE
ステージの様子 音源をランダムに抜粋
当日のチラシより
ジャズの世界で “TRIO”と言えばもちろんピアノトリオ。
メロディーとハーモニーに加えリズムまで ひとりで担うピアノに
ベースとドラムスを交えて繰り広げられるジャズならではの心地よい緊張感が魅力です。3人で生み出す瞬間芸術。 今日はどんな演奏が生まれるのでしょう?
“トリオで演る”ジャズピアノの醍醐味がここにあります。メロディーとコードしか書かれていないB5用紙1枚ほどの楽譜から紡ぎだされるジャズの世界。
原曲の単調なメロディーはそのままだと雰囲気が出ないし・・・
表記どおりのコードだと響きが幼稚だし・・・。スタンダードナンバーの楽譜は目を疑うほど簡素なものですが
シンプル故に 創り込む楽しみ があり 産みの苦悩 も持ち併せます。
たった1枚の紙からはじまる自由で果てしのない冒険旅行・・・
ひとつの楽曲から広がる楽しみは尽きません。ジャズというと、なんとなく敷き居の高いもの?と思われがちですが
一部省略
グラスでも傾けながら(プラスチックだけど?!)音楽のある素敵なひと時を。
どうぞリラックスしてお楽しみください。
トリオ
3人での演奏を指しますがジャズの世界では一般にピアノトリオを意味します
コード
音楽に不可欠な和音をアルファベットと数字で記したもので演奏の道しるべになります
スタンダードナンバー
ジャズプレイヤーに好んで演奏されてきた曲を指し1950年・60年・70年・・・
など年代ごとの流行や国による趣向の違いがあります
この記事は2024年1月のウェブサイトリニューアル以前のものです。旧サイトからの移行に際して必要な修正を加えましたが文章はあえてそのままにして当時の面影を残しました。少々見辛い部分もありますが読みやすくなるよう少しづつ整えていこうと思います。