暮れも押し迫った2018年12月。ジャズピアノクラスの恒例ライブイベント”JazzPianoLive”を開催しました。横浜関内にて8名の演奏による全14曲をトリオでお贈りしましたがクリスマスも直前という師走の忙しい時期にも関わらず大勢のお客さんにお越しいただきありがとうございました。このライブがないと年を越せない?そんなありがたい声もいただくステージはいつもどおりスタンダードナンバーを中心にしつつ。今年はブラームスからPOPS、ジャニーズまで多彩な選曲にジャズならではの嬉しい即興的ハプニングも織り交ぜながら。
そんなジャズのステージですが初めて観た方は「難しそう」という第一印象を持つこともしばしば。これはその演奏が”ジャズになっている”ということでもあるのですが、それが固定観念になってしまうと「ジャズって難しいもの!自分にはムリかも?」という意識が先行してしまいますので肩のチカラを抜いて楽しんでいただければと思います。あまり難解なものであれば今日演奏された皆さんも含めて多くの人たちが楽しんでいるはずもありませんから、ジャズに興味を持ったら”どうすればジャズになるんだろう?”ということを理解し明確にその過程を踏むことが大切ですね。
スリリングなのにどこか穏やかで温かみのあるジャズの調べ。ジャズピアノの技術が音楽の楽しみをより大きく広げ新しい音との出会いをもたらしてくれることと思います。当教室は大人の為の教室ですから家庭や仕事、皆さん忙しい合間に練習を重ねますが今年は本番前からハプニングも続出でした。海外出張が長引いたS君は本番前日になんとか教室に来ることができましたが久し振りに会って「明日どうしようか?」という状態。そんななかで迎えた本番でしたが演奏を終えたそのとき「今日は演ってよかったです楽しかった」と言ってくれたのが深く心に残っています。あんなに大変だったのにここで得られる大きな感動があってまたそれに触れたくなるから音楽って不思議ですね。
終えてから平成最後のJazzPianoLiveだったことに気が付き急に感慨深かったりして。ドラムス田辺さんバーテンこんちゃんをはじめ皆さま今年もお世話になりました。久し振りに会う友人とグラスを傾けながら語り合ったりジャズの調べに身を委ねながら1年を振り返ったり。ライブの帰りに珍しく親子で?中華街を歩いてみたり。港の潮風も肌を刺す頃ですがジャズという音楽を通して生まれる人の輪が暖かい、来年も素敵な演奏を囲んでそんなひと時にできればと思います。
当日演奏した曲 全14曲(3ステージ)
- FLY ME TO THE MOON
- POINCIANA
- A TIME FOR LOVE
- Brahms Symphony No.3 Poco Allegretto
- NIGHT AND DAY
- CORCOVADO
- ON THE SUNNY SIDE OF THE STREET
- SAKURA SAKE (ARASHI)
- BEAUTIFUL LOVE
- AND I LOVE HER
- CON ALMA
- MOON RIVER (Quartet)
- YOU DON’T KNOW WHAT LOVE IS
- WE’RE ALL ALONE
(B) NAN TNARK (Dr) TAKI TANABE
ステージの様子 音源をランダムに抜粋
ライブ感を重視した録音のため雑音もご愛嬌。。
掲載音源はウェブ用に加工したもので音質に多少の劣化があります。
当日のチラシより
ジャズの世界で “TRIO”と言えばもちろんピアノトリオ。
メロディーとハーモニーに加えリズムまで ひとりで担うピアノに
ベースとドラムスを交えて繰り広げられるジャズならではの心地よい緊張感が魅力です。3人で生み出す瞬間芸術。 今日はどんな演奏が生まれるのでしょう?
“トリオで演る”ジャズピアノの醍醐味がここにあります。メロディーとコードしか書かれていないB5用紙1枚ほどの楽譜から紡ぎだされるジャズの世界。
原曲の単調なメロディーはそのままだと雰囲気が出ないし・・・
表記どおりのコードだと響きが幼稚だし・・・。スタンダードナンバーの楽譜は目を疑うほど簡素なものですが
シンプル故に 創り込む楽しみ があり 産みの苦悩 も持ち併せます。
たった1枚の紙からはじまる自由で果てしのない冒険旅行・・・
ひとつの楽曲から広がる楽しみは尽きません。ジャズというと、なんとなく敷き居の高いもの?と思われがちですが
一部省略
グラスでも傾けながら(プラスチックだけど?!)音楽のある素敵なひと時を。
どうぞリラックスしてお楽しみください。
トリオ
3人での演奏を指しますがジャズの世界では一般にピアノトリオを意味します
コード
音楽に不可欠な和音をアルファベットと数字で記したもので演奏の道しるべになります
スタンダードナンバー
ジャズプレイヤーに好んで演奏されてきた曲を指し1950年・60年・70年・・・
など年代ごとの流行や国による趣向の違いがあります
この記事は2024年1月のウェブサイトリニューアル以前のものです。旧サイトからの移行に際して必要な修正を加えましたが文章はあえてそのままにして当時の面影を残しました。少々見辛い部分もありますが読みやすくなるよう少しづつ整えていこうと思います。