都内の桜も満開な2018年3月も終わりの頃。電話のベルが鳴ったので慌てて取りにいく?ほど広くない教室に1本の電話が入りました。電話の主はNちゃんのお母さんでいまコンクールを終えたとのこと。ご相談を受け年明けからコンクールへ向けてレッスンを重ねたNちゃんが無事入賞したと報告をいただきました。ふだんはお母さんに教えてもらっているということで課題曲である星野源さんの”恋”は何度弾いたって間違えることもなくばっちり弾けていましたからピアノの楽しみ後半戦へ。お母さまは”気になるところは何でも”と言ってくださったので楽譜にあるひとつひとつの音符に意味を持たせ細かなニュアンスの違いを確認していきました。
後日談として「一時はどう弾いていいか解らなくなってた」と聞いて胸が痛くなりましたが、悩みを乗り越えて今の自分の音を楽しめたことが聴く人に伝わったのだと思います。楽曲を”なぞれる”から”伝えられる”ものにするのは簡単ではありませんがこのコンクールがそういった深い楽しみに触れるよい機会になりましたね!でもこれって曲調の異なるクラシックでも同じで絶対的な正解はないけれどその時々の意図がちゃんと伝わります。なにも隠せないし全てが音に出るピアノの世界ってコワイコワイ?いえいえ楽しいことがたっくさんありますよ。
ふと思えばピアノ教室にはドラマチックで目頭の熱くなるシーンが多々ありますが今回のコンクールもそのひとつ。コンクールは参加者が音楽的理解をより深める場でもあるから厳しいけれど本当は順位なんてない音楽の世界。Nちゃんとのレッスンを通して改めてピアノの楽しみに触れ感動をいただきました。まだ小さなその手でよく頑張ったね~おめでとう!
- “大人のためのピアノ教室”としてレッスン枠確保の観点から月謝制クラスのご入会を18歳以上の方(2018年5月現在)としております
この記事は2024年1月のウェブサイトリニューアル以前のものです。旧サイトからの移行に際して必要な修正を加えましたが文章はあえてそのままにして当時の面影を残しました。少々見辛い部分もありますが読みやすくなるよう少しづつ整えていこうと思います。